2009年07月06日

夜の門 第37話

「若、どこがお加減が悪いのですかな?」
「……そうであるか?」
「ここ2,3日ろくに召し上がっていないではありませんか」
「紅茶と軽いものならば食べている」
「栄養が偏りますぞ?」

若君は曖昧に答えて、何とかごまかそうとする。

ーあんな夢をみたなどと言える訳がない。
ところが……。

「大方悪い夢をご覧になったのでしょう」

図星をつかれて、若君はばつが悪そうに目を泳がせる。

「一体何年あなたの教父をしているとお思いですか?」
顎をつい、と持ち上げて目を細めて人の悪そうな笑みを作る。

ああ、一番見たくない人間のことを思い出させる!
若君は気付かれない様に小さく眉をひそめ、視線を下に落とす。

「厨房には申し付けておきますから、今夜はお休みの前に薬湯を召し上がって頂きますぞ」

少し間を置いて、お返事はどうなさいましたか?とマルティンは言葉を締めくくる。
しかめつらしく、行儀の悪い学童を叱り付ける教師の趣だ。
だが、眼には気遣いがあふれている。

口調が厳しいのに、なんと不釣合いなことだろう。
若君は急におかしくなり、吹き出してしまった。

真面目に聞いていただけますか、とたしなめるマルティンにも、もう口調の厳しさは吹き飛んでいる。

生まれつきお世辞にも血色が良いとは言えない若君だが、声を立てて笑ったときだけ、ほんのりと赤みが差すのをマルティンは良く心得ていた。

外の人間に対し、常に「紳士の高慢」で身を固めている若者が、鎧を取り払ったのを見ながら、同じ学府ですごした頃の若君の父の姿も重ね合わせて。

領主の一門を血を吸い肉を食らう化け物と忌み嫌う村の連中を、この時だけは厭わしく思っていた。
posted by 秋山ねぃ at 20:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 夜の門 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月25日

ひとはそれを黒歴史といふものなり

皆様お久しぶりでございます。
久しぶりの更新となりました。
いつも大変お世話になっているまひなるさんからバトンをいただいたのでぜひ、ということで私のオタクの軌跡を書いてみました。

ああ年がばれる(爆)

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posted by 秋山ねぃ at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | バトン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月01日

ルーマニアづきすぎて

ジプシーの本とか世界大戦前の農村の生活の本とかを探しております。
(おま、資格は)
今までの夜の門でかなり嘘を書いてしまったので・・・中世よりにしすぎた!いくら田舎でもこれはねーだろ!と反省しつつ資料探してます。あとはアレだね銀座のダリエ(都内に1,2軒しかないというルーマニア料理店)ですな。貴腐ワインのみたいです貴腐ワイン。

暇つぶしに作中のどれが嘘だといっているのか探してみるのも一興かと思います(しません)

・・・・・・無知って怖いですね。

posted by 秋山ねぃ at 01:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月26日

ちょっと懺悔します。

言い訳は地獄で聞く、とも言います。
またの名を近況です・・・。

今更ながら聖☆おにいさんにはまりました。
3巻がどこの本屋を探してもないのが悩みの種です。
ブッダ作のTシャツで一番好きなのはほけきょうです。
あと悟れ!アナンダが読みたいんですけど。

上橋菜穂子が好きすぎてやばくてでもDグレの続きが気になってしょうがなかったらいつのまにか獣の奏者の神速のイアルのイメージがマダラオになってしまったり。でもアニメのは嫌。エリンが下手すぎて泣ける。

鴉とスーツ+スキンヘッドにグラサンの皆さんの違いは何だと考えていたら、鴉がトリブラの異端審問局ならスーツグラサン組はルベリエ家のプライベートアーミーなんじゃないだろうかとか考えていたりしながら、小説の続きを考えていたりしています。

場面の断片のつなぎ方ってどうすればうまくいくんだろう・・・。
勝手にあこがれている人にようになりたいとため息をついてしまいそうです。

こんなことをしながら、現実(7月検定試験)と戦っております。
posted by 秋山ねぃ at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月24日

現実と平行?

いや、ウィルスの話なんですが。
いろいろなところで注意喚起されているので自分のような末端の人間が吼えるのもどうか・・・とおもっていたんですが。

今のところ自分のところは何ともないですが・・・
まあ「ありえないなんてことはありえない」と注意していこうと思います。
posted by 秋山ねぃ at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月23日

幸せすぎてなんだか怖い

連休・先々週・先週幸せなことがありすぎたせいか、抜け殻のようになってしまってます。
また頑張ろう!という気にさせていただけたのは本当にうれしいしありがたいことなのですが・・・。

幸せすぎて普通の生活に戻るのが怖い(爆)

いや、私生活で検定試験受けるのでその勉強で精一杯すぎるのだろうか。
2月の別の資格だめだったしコレは絶対に引っかかりたい。
そして心置きなくバカやりたい・・・
posted by 秋山ねぃ at 20:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月21日

夜の門 第36話

父の剣で、祖父を殺す夢を見た。
骨を砕く重い手応え、自分に降りかかる血の温み。

音は全くしない。

「何故?」と訴える祖父の眼差し。

寝台から転げ落ち、逃げようとする祖父を執拗に追いかけ、幾度も刃を沈める。猟獣に止めを刺すときのように冷静に。

祖父の体から命が消えたと感じ取った時、歓喜が我が身を走っていくのがわかった。
強大な獲物を打ち倒した喜び。群れの王の座を奪い取った若い野獣のような歓喜。

祖父との面会を許されたのはそれから二日後の昼。

締め切られていたせいか、部屋の中はすえたようなにおいがする。

寝台の上に起こした半身を、重ねた枕にもたせ掛ける祖父は、どこか縮んでしまったかのように見えた。
それでも「貴様が家督を継ぐ機会をまた奪ってしもうたわ」と皮肉を漏らし、声を立てて笑う。

それならば、まだ私をお叱りになる必要があるのでしょうと若君は苦笑いする。
よかろう、覚悟しておくがよいと笑みを浮かべる祖父の顔だけを見るように心がけた。

夢の中で、祖父の命を奪ったのはこの部屋だったから。

硝子や水盤のような鏡の様を成す物も目に入らないようにしていた。
映りこむ自分の影が、自分の罪を暴き立てるように思えて恐ろしかった。

お前は化け物だ。自分の肉親を手にかけ、それを喜ぶような夢を見るなど、と。
posted by 秋山ねぃ at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 夜の門 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月10日

役に立つといいんだけど

資料になればと買っちゃいました。
西洋中世ハーブ事典という本。翻訳の歴史小説とか読んでて??と思うことがあったのと、挿絵の中世の細密画が美しかったのとで、つい・・・(爆)

アロマテラピーとかも大好きなので読んでてすごい楽しかったです。

あと意外なところでは西洋騎士道事典とかも。これもポーリン・D・ペインズの挿絵が美しい。東欧のことがほとんど載ってなくて頭が痛かったですが。淡々と書かれている事項もまた愛しい。
ここしばらく絶版になってたんだけど、最近また復刊してくれたようで大きい本屋さんの西洋史の棚においてあるのが嬉しいです。

ヴィクトリア朝の資料ももう少し欲しいんだけど膨大すぎてどれを読めばいいのかわからず困っている今日この頃です。
「師匠がその気になればヴィクトリア女王だってコロリですよ」
とか言ってるアレンを書きたいと思ったとか
英国の水は土壌の影響なのかな?石灰質が多いのでそれほどあわ立たずに石鹸水がでろでろになるのを知らないで「この石鹸顔が溶けてくるである!」とかいって石鹸を怖がるクロウリーが書きたいとか思ったりしました毎度馬鹿ですみません。
posted by 秋山ねぃ at 18:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月06日

若造と親爺に弱い模様

夕べ貞さんの絵チャにお邪魔してまいりました。
ルベリエとリンクについてもうこれでもかとばかりに語ってまいりました。絵を描けないくせに(爆)

天使のようなマルコム坊ちゃまを拝めて幸せでした。本当にルベリエ家のナースメイドになりたいです。
クロウリーも好きだがルベリン(逆も然り)も好きなのだ!と再確認してきたわたくしでした。

本当に楽しかったですありがとうございました!!

リンクは最近の前髪伸びて来たほうが好きだなー。
早く単行本でないかな。
posted by 秋山ねぃ at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月04日

夜の門ちょっと付け足し

前回パソコンちゃんがアップ途中でへそを曲げてくれたため、微妙なところで切れてしまい大変読みにくい文になってしまったことをお詫びいたします。

これから少しずつ、スト−リーが進展していく予定です。
クロウリーというか暗瓜という感じのうちの若ですが、どうかよろしくお願いいたします。
posted by 秋山ねぃ at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする